歴史教科書問題

杉並区、扶桑社の歴史教科書を採択――。今日の臨時教育委員会で、5人のうち3人が「つくる会」の歴史教科書を選んだそうです。

「つくる会」の教科書で学んだからといって価値観がどうかなってしまうとは思わないし、その主張の中でうなずける点も、私にはあります。

けど、先生方は使いにくいだろうなあ。執筆者の思いがアツく吐露されていたり、写真使いの意図が見え見えだったり、これまでの教科書に対抗する形で書かれているのがしんど・・・というのが全体の印象でした。

国の命運背負うかのように眦(まなじり)決した人たちの顔を思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか。

杉並区役所に集まった人は1000人。この騒ぎが4年ごとにエスカレートしていくのかと思うとため息です。卒業式に教員が立つか否か、8月15日に首相が靖国神社に参るか否かみたいに。

気になるのは、東京都が歴史教科書の選定でとくに注目する点として、北朝鮮による拉致問題の扱いや神話・伝承、竹島や尖閣諸島の扱いを挙げて一覧表をつくったとされることや、「学校票」をなくしたこと、埼玉県が「つくる会」関係者を教育委員に任命していること。「首長のリーダーシップで教科書採択を」と唱えているのは「つくる会」副会長で、首長は直接選挙で選ばれるから、その首長に教育委員の任免権があるのだからと言っています。

人格の形成をめざす普遍的な営みとされる教育が、露骨に政治と直結するのは困ります。首長や(教育委員の任命にいちおう同意権をもつ)議員は4年で変わり得るし、そのたびに教育方針がころころ変わってしまう事態は勘弁してほしいですよね。

今のところ宝塚市では現場の意見も反映され、市民に開かれた採択手続が採られていますが・・・。         

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