母校の星

講演「手塚治虫と昆虫」を聴きに母校を訪ねました。講師は大阪府立北野中学(現・高校)時代の“虫”仲間・林久男さん。手塚少年の案内で初めて昆虫採集に出かけた地が宝塚だったこと、『インセクター』『ゼフィルス』に登場する虫の話、教室での会話・・・貴重な映像とともに披露されるエピソードは感動ものでした。

二人が在学したのは昭和16年~20年。自由な校風で知られた北野中も、戦局が厳しくなると人望のあった教師を更迭、新任のもと徹底的な軍国主義教育がおこなわれるようになったとか。遠い過去の話が、妙にリアリティを帯びて聞こえるこの頃――。

全作品を貫くテーマは「いのちと平和」。そこに昆虫への興味と悲惨な戦争体験が色濃く反映されていることは周知のとおりです。「虫を採ったり戯れたりすることこそ“生命”を実感する第一歩。死なせてしまうことを恐れないで」。虫好きの心を揺さぶるメッセージです。

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