「産めよ殖やせよ」法案

国際ジェンダー学会2003年大会のシンポジウム(於:東京ウイメンズプラザ)を聴講してきました。

テーマは「『少子化社会対策』再考~ジェンダーの視点から見た政策・身体・産育~」。衆議院議員の小宮山洋子さんから先の国会で可決した「少子化社会対策基本法案」にまつわる裏話が報告されました。議員発議だった同法案、たしかに基本法にしては妙に細かく、気になる文言がちらほら(人類滅亡の危機っぽくて笑えます)。

「子育てに夢や希望をもつ」こと(第6条)は国民の責務? 不妊治療への支援(第13条)を手放しで喜んでいいの? 「理念法ではなく、働き方や保育、経済的支援など、もちたい人が安心して子どもをもてる具体策を作るべきとの主張は聞き入れられず、小幅な修正しかできなかった」と小宮山さん。

さらに、不妊の問題を考えるNPO法人「フィンレージの会」の鈴木良子さんが子どもをもたない女性の立場から、宝塚市在住の研究者で私の友人でもある木脇奈智子さんは日本と諸外国における子育て支援策を比較しながら、それぞれ問題点を指摘。男女共同参画会議基本問題調査会会長で「少子化に対応する国民会議」委員の岩男寿美子さんの締めのコメント「子どもをもちたい人が安心して生み、育てられることは個人の権利。(そんな社会なら?)安心して年を重ねられる。少子化を阻止する必要はない。」にすべて語られている気がしました。

国の制度も自治体の施策も「個人のしあわせ」を実現するための手段にすぎないのですから。
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