父子のきずな

6年間育てたわが子は、実は他人の子でした――。

福山雅治主演の映画「そして父になる」は、赤ちゃん取り違え事件をテーマに2組の夫婦の葛藤を描いた話題作。6歳といえば、小学校に上がる頃で、個性がはっきり現われ、「パパ似かママ似か」といった話を聞かされる場面もしょっちゅうです。

親子の絆を決めるのは、血か情か。男性にとっては、やっぱり「血」なのでしょうか・・・。

ソリオホールで上映された映画をドキドキしながら観てきた17日、最高裁が父子関係に関する初の判断を示していました。

DNA型鑑定で血縁なしと証明されても、それだけで一度決まった父子関係を取り消すことはできない。つまり、血縁よりも「子の法的な身分の安定」を重視した判決です。

自分の子でないと知りながら、わが娘として育てる決意でひと月半をともに過ごし、父子関係の取り消しを求められても「血よりも愛情と時間」と拒み続けた夫。妻は離婚後、娘の実の父親と新しい家庭をもって5年とか。

別のケースでは、夫が父子関係の取り消しを求めていました。

民法の嫡出推定が明治31年(116年も前!)に定められたままであることに、あらためて驚かされます。

10万円で科学的証明が得られる時代に、「推定」はもはや意味をなしません。法的安定は子の利益のためにこそ優先されるべき。離婚後300日問題などは陳腐ですまないことになっていますね。

5人の裁判官のうち2人が結論に反対しており、今後新たにどのようなルールや法が作られていくのか注目されます。

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