大森彌氏講演「地方議会ー住民自治の根幹」 ~宝塚市議会60周年シンポジウム~

「どんなに議会をバッシングしても、存在することに意義がある。問題は、胡坐をかいていないか否か」

宝塚市議会が60周年を記念して開催したシンポジウムの基調講演で、大森彌(わたる)東大名誉教授は、理論上も、制度上も、正当に選挙された議員から成る議会なしに地方自治体は存在し得ないことを強調されました。

公選で選ばれる首長と議会は、緊張関係にある。民意がズレる場合もあるが、もともと不安定さを前提にした制度。首長だけ注目させて、議会を評価しないのは、その方が国の政策を浸透させやすいからだ。

首長は「執行機関」といわれながら企画立案を行う。予算編成権と条例提案権を有し、議会審議の場に出席できる。企画立案のプロセスに住民を参画させることで、議会はくつがえしにくく、執行機関がますます優位になる。

制度上、議会の権力は弱め。この程度の人数、報酬、補佐で対抗できるか。

●新しい条例をつくってみようとすることが変化につながる。

●複数の意思をひとつにまとめる。ここに政治の意味がある。

●議会にも住民参加を。「住民の意思」をしくみに位置づけたい。公聴会は難しくても参考人制度は十分取り入れ可能。住民にはよく勉強している人がいる。住民を遠ざけてはならない。普段着の発想を。住民とともにあることが大事。

●ベテラン議員の使命は、手本を示すこと。若い議員を育てること。

大森先生は政治学者で、自治体行政学、地方自治研究のオーソリティー。二元代表制、首長優位と議会の存在意義、住民に信頼される議会の姿について、わかりやすくお話しいただきました。

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