ドイツにおける環境教育

ドイツの環境教育者ハイデ・ベルクマンさんの講演が大阪・ドーンセンターで行われました(主催・国際環境NGO「FoE JAPAN」)。80年代から国を挙げて環境教育に力を入れてきたドイツでは、全教科や学校生活を通して環境を考えて行動する教育が行われています。そんな学校をサポートし、市民向け教育にも大きな役割を果たしているのが全国に600以上ある環境教育施設。ベルクマンさんが館長を務める「エコステーション・フライブルク」は、エコロジカルな建物、五感で楽しむプログラム、そして自治体とNGOの理想的な協業で注目されているそうです。野生のミツバチの巣をつくったり、木を植えたり・・・池や畑のあるビオガーデンでのユニークな実践の様子がスライドで紹介されました。

ドイツの小学生も、遊び場が戸外から室内に、一日はスケジュールで埋まり、自然体験はメディア体験にとって替わっているとか。子どもたちを主な対象とする同施設には、自然の中で過ごす喜びを体験できる仕掛けがいっぱい。「彼らが自然を愛するように。愛さないものを守ることはできません」とベルクマンさん。

記者時代、住宅・家具の取材をしていた私は、ドイツ・北欧の環境や健康に対する意識の高さに驚かされたものです。日本では安全性も常に「コスト」と天秤にかけられ、結局は経済性や効率が優先されてしまう。学校でも環境教育は紙の上でしか行われていないように見えます。育成会室建て替え問題「プレハブVSログハウス」(‘99)は、そんな社会への挑戦でもありました。校庭に建つ「木の家」は教材そのもの。自然のものに囲まれて過ごす心地よさ、やすらぎを体験した子どもたちだけが、そのすばらしさを伝えていくことができるのです。

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