熊本地震

「熊本で震度7!」。大将はカウンター席の私たちにそう言って、すぐテレビをつけてくれました。

熊本市街は、銀座通りでしょうか、ビルの壁の一部が剥がれて看板が落ち、スーパーの棚から落ちて割れたスイカや、不安そうにたたずむ通行人の様子が繰り返し映されて、正直「7」にしては軽めですんだかな、震源地が益城町だからかな? という印象でした。

それが、しばらくして熊本城の背後に白い靄(もや)状のものを見た時、私は言いようのない暗い気分になりました。

熊本は私が大学時代を過ごした町です。森と水の都、市電の走る城下町、実直で人情味あふれる人々。懐かしい景色と友人たちが今もそこに在るはず・・・。

震度7の揺れを、私たちは体で覚えています。ひと晩じゅう余震が続いて(それも6弱とか6強とか)みんなどんなに恐ろしかろう。私は朝まで地震速報から目が離せませんでした。

翌15日は熊本大学関西オフィスで関西武夫原会(法・文学部の同窓会)の常任幹事会が開かれることになっていて、私も出席。9月の総会に向けた協議に引き続き、急遽大学に義援金を届けることを決議しました。

その数時間後に、熊本県熊本地方で震度7、マグニチュード7.3の「本震」が発生するなど思いもせず――。

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