
通勤ラッシュの近鉄なんば駅から特急に乗って、大和八木駅へ。
学習会の会場は、今井まちなみ交流センター「華甍」(はないらか)。旧高市郡教育博物館で、左右対称に翼廊が付く美しい明治建築です。
奈良県橿原市の今井町は、平成5年(1993年)に国の重要伝統的建造物群保存地区として全国で8番目に選定されました。伝建制度は文化財保護法の改正によって生まれたもので、今井町はその初期から取り組んできた地域です。
古くは興福寺の荘園で、面積17.4ha(東西約600m×南北310m)。中世の環濠集落を母体に発展し、農村が20〜30軒ほどだった時代に1000軒もの家屋が集まっていたとされます。
NPO法人今井街並みネットワーク理事長の米村博昭さん、橿原市今井街並保存整備事務所所長の中川智之さんから、保存と再生の仕組みについて説明を受けました。
建物の修理・修繕・新築の際には周囲の伝統的建物と調和した外観にすることが求められ、補助制度も整備されています。また、ここ10年で若い世代の移住が進み、空き家や空き地が減少しているそう。
特徴的なのは、行政や専門家だけに任せず、住民審議会を設置し、住民の意見を尊重しながら進めてきた点です。今井町保存審議会と住民審議会の両輪で、時間をかけて合意形成を重ねてきたことが、地区全体の保存につながっています。
制度としての枠組みと、地域の主体性がかみ合うことで、歴史的景観を将来に引き継ぐ取り組みが成立しますが、これが難しくて。





